国鉄キハ41500形気動車


概要

 国鉄キハ41500形気動車は、昭和25年(1950年)から昭和27年(1952年)にかけて、ガソリン動車だったキハ41000形71両のエンジンをディーゼルエンジンの日野DA55形(出力約75馬力)に換装してディーゼル動車に改造した形式です。このエンジンはトレーラートラックやトレーラーバスの牽引用に使われるトレーラーヘッド車に搭載されていたものでした。ほかに、もともとディーゼル動車として試作されていたキハ41500とキハ41501(いずれも初代。形式はキハ41000形。)の2両のエンジンもDA55形に載せ替えられて、本形式に編入されています。さらに、昭和26年(1951年)に41600番代として50両が新製され、総勢123両となりました。DA55形エンジンの出力は低かったのですが運用状態は良好だったとされています。

 車体はキハ41000形と変わりません。したがって全長は、約16.2メートル。2扉セミクロスシートで、4人掛けのボックス席が車両中央部に配置され、車端部がロングシートとなっていました。搭載するエンジンは前述のとおりDA55形(出力75馬力)のディーゼルエンジン。台車はTR26形、変速機構は機械式でした。

 使いやすかったとはいえ、定格出力75馬力のDA55形エンジンの出力不足は否定できなかったことから、のちにエンジンをDMF13形(出力110馬力)ディーゼルエンジンに乗せ換えてキハ41300形気動車となった車両が23両、DA55形エンジンを日野DA58形(出力105馬力)に改造してキハ41400形気動車となった車両が48両が出ています。


車両一覧

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車号製造年処置
キハ4153419331957年キハ41425に改造

参考文献
  • 岡田誠一(1999):キハ41000とその一族<上><下>,NEKO PUBLISHING.
  • 鉄道ピクトリアル,鉄道図書刊行会.