京浜電気鉄道11号形電車は、京浜急行電鉄の前身にあたる京浜電気鉄道が明治34年(1901年)2月に実施される大森延伸開業に備えて明治33年(1900年)に2両(11号車、12号車)を増備した電車です。
製造所は松井工場で、上等・並等合造車として製造されました(吉川ほか,1970)。同時期に増備された京浜電気鉄道1号形(2代目)電車との違いは、電装品が芝浦製作所製となっていた点で、諸元だけ見れば松井工場製の車体に更新後の京浜電気鉄道9号形電車と同一であったと推測されます。当時の車両形式が不明のため、ここでは便宜的に「11号形電車」としています。
形態は2軸単車で、使用電圧は直流500ボルト。台車はペクハム7B、電動機は芝浦製作所の25馬力(約18.5キロワット)のものを搭載していました(吉川ほか,1970)。
製造後の消息は不明なのですが、京浜電気鉄道では明治38年(1905年)には上等の営業が廃止されたため、車内を並等のみ変更する改造が施されたものと推測されます。少なくとも明治35年(1902年)までは在籍していたようですが、廃車時期は不明です。
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