筑豊興業鉄道2号蒸気機関車


概要

 筑豊興業鉄道2号蒸気機関車は、筑豊興業鉄道が明治22年(1889年)にアメリカのBaldwin(ボールドウィン)社から1両を輸入したタンク式蒸気機関車です。

 軸配置「1C1形」の機関車で自重が44.19トンありました。「1C1形」の機関車としてはやや小型ですが、筑豊興業鉄道ではこの「1C1形」の機関車の増備がなされます。詳細はよく分かっていませんが、性能、大きさ的には翌明治23年(1890年)に増備された同じBaldwin社製の「1C1形」筑豊興業鉄道3号機関車(のちの鉄道院3300形蒸気機関車)と似たスペックとなっています。

 筑豊興業鉄道が明治27年(1894年)に筑豊鉄道に名称変更したため筑豊鉄道2号機関車となりましたが、筑豊鉄道は明治30年(1897年)に九州鉄道に吸収合併されたため九州鉄道籍となり、九州鉄道では72形72号機関車となりました。その九州鉄道も明治40年(1907年)に国有化されるのですが、官設鉄道の車籍に編入されることなく八幡製鉄所に譲渡されました。

車両一覧

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  • 筑豊興業鉄道2号→筑豊鉄道2号→九州鉄道72形72号→官設鉄道(車籍なし。買収)→実質的な廃車

参考文献
  • 沖田祐作(2013):機関車表.